責任あるギャンブル

カジノを初めとするギャンブルのプレーヤーの大多数は、ゲーム自体を楽しむためにプレイし、出費やゲーム時間をうまく制限しています。 しかし、それができない人たちが少数ながら存在します。ご自身もしくはお知り合いが、ある種のギャンブル依存症になる恐れがある場合、制御できなくなる前に支援を求める方法は多々あります。

注意するべき徴候

  • 仕事中にギャンブルをする
  • 家庭の責任を果たすべき時にギャンブルに時間を費やす
  • 損失を取り戻そうと、賭け金を増やす
  • 家計に使うはずのお金でギャンブルをする
  • 借りたお金でギャンブルをする
  • ギャンブルの資金を得るために、物を売る
  • ギャンブルに費やした時間やお金について、大切な人に嘘をつく
  • ギャンブルを止めようとして失敗する
  • ギャンブルに対するコントロールの欠如、無価値感、抑うつ感。

ギャンブル初日から制限を守る

1.ギャンブルは楽しむためのもの。  楽しめないなら遊ばない。

2.使ってはいけないお金で決してギャンブルをしない。(大金を失ってしまうかもしれないという意識を持つ)

カジノ等のサイトに登録する前に、いくら使いたいか、どれくらいの頻度で遊びたいかを決め、他の娯楽と同じようにその制限を守ることをお勧めします。記録するのが大変であれば、入金額の上限を設定しましょう(例:全てのカジノサイトにはこの機能があります)。 ほとんどのサイトでは、ベット額や損失に制限を設けることができ、支出と損失の記録に役立つツールを提供するところも多くあります。2021年11月には、最新のプレイヤー保護対策が導入され、プレイヤーが記録を取りやすくするためにスロットゲームのデザインの変更が義務付けられました。 自動再生はできず、スロットのセッション中は、プレイ時間、負けまたは勝ちの合計を表示されるようになりました。

制御できなくなったときにカジノサイトができる支援

ライセンスを保有する英国のサイトでは、段階的に強化する対策を提供することが義務付けられています。

  1. アカウントの一時停止(タイムアウト) – サイトにアカウントの凍結と数日間アクセス停止を依頼することができます。 自己排除ほど公式な手段ではありませんが、ギャンブルが生活に支障をきたし、考える時間と場所が必要な場合、まず初めに試みると良い方法です。 2015年10月から、ビンゴサイトは一時停止を一定期間受け付けることが義務付けられています。 サイトによっては、特定の商品またはゲームのみのタイムアウトや、特定の時間帯または特定の曜日の入金制限など、タイムアウトに種類を設けています。
  1. アカウントの閉鎖 – ライセンスの規定として、カジノサイトはアカウントの閉鎖が迅速に容易にできるよう義務付けられています。 しかし、依存症の人は、アカウントを再度有効化するか、別のカジノで新しいアカウントを開設するだけなので、十分な対処法ではないかもしれません。
  1. 自己排除 – プレイヤーのアカウントが閉鎖され、金銭が返還される正式な手続きです。最低6ヶ月は再開できず、再開を申請する場合は、特別な手続きが必要となり、再度プレイができるまで24時間以上かかります。 一般的に、カジノグループに属するあるサイトから自己排除した場合、自己排除は同じカジノグループに属する別のサイトにも適用されます。たとえばGala Bingoから自己排除の申請を行った場合、Gala Casinoからも自己排除されます。 888ライセンスサイトから自己排除したら、他のすべての888およびDragonfishサイトから禁止されたという報告もあります。当然のことながら、自己排除する必要があるなら、プレイできないサイトは多いほど効果的なはずです。 2014年秋に導入された英国の新しいギャンブル法をめぐる議会審議で、自己排除登録の一元化が初めて提出されました。 これにより、依存症のギャンブラーは、英国で規制されているすべてのギャンブルサイトから一元的に自己排除が可能になり、アカウントを開設しようとすると、自己排除していないことを確認するためにカジノサイトは登録確認をする義務が生じるようになりました。また、マーケティング会社は、登録されている人にギャンブル関連のプロモーションを送ることを禁じられることになりました。また、それから約4年の間に以下の規則が実現されました。(下記参照) 自己排除に関する別のルールが2015年に導入され、プレイヤーは自動化された手続きでサイトから自己排除できなければならないと規定されました。 すべてのオンラインギャンブルサイトから一度に自己排除できるようになるのはまだ先のことですが、英国内のすべてのベッティングショップから自己排除できるようになる制度は進行中です。 2015年7月にグラスゴー市内中心部のベッティングショップ36店舗で試験的に自己排除制度を導入。2015年10月には300店舗に拡大され、英国内9000店舗のベッティングショップすべてを網羅する事業者横断的制度にするのが目標となっています。 2016年3月、ビンゴ協会はライセンスビンゴ施設から自己排除するSmartEXCLUSIONと呼ばれる全国的な制度を展開しています。 カジノに該当する同様の制度はSENSEと呼ばれています。
  1. GAMSTOP – Gamstopは全国的なオンライン自己排除制度で、2018年2月以降、英国で認可されたすべてのオンラインギャンブルサイトは参加が義務付けられています。 自己排除を希望する人は、Gamstopのウェブサイトに登録し、一度にすべての参加サイトから即時に自己排除することが可能です。

また、英国のライセンス取得サイトは、プレイヤーの行動を監視し、依存症の兆候がみられる場合は積極的に介入することが義務付けられています。

責任あるギャンブル

日本のプレイヤーが利用できるオンラインカジノは、キュラソーゲーミング管理委員会またはマルタゲーミング委員会からライセンスを取得しているところが多いです。この2つの機関は、責任あるギャンブルに真剣に取り組んでおり、オンラインカジノが遵守しなければならない独自の規制を設けています。

キュラソーゲーミング管理委員会

キュラソー・ゲーミング管理委員会は、ギャンブル問題への取り組にみは、関係者の協力が必要であることを認識しています。教育機関、メディア、医療専門家、政府、FMA(Fundashon pa Maneho di Adikshon)には、全ての人がギャンブルの悪習の危険性を理解するようにする責務があります。

2012年7月30日、キュラソー・ゲーミング管理委員会は、FMAと協力し、カジノを利用するにあたっての責任あるゲーミング・ガイドラインの一部を構成する自己排除プログラムを策定しました。また、すべての一般市民が利用できる自己認識プログラムを開発し、運営会社ならびにカジノ社員が利用できるトレーニングプログラムも策定しました。さらに、ギャンブル依存症に苦しむプレイヤーのために、FMAはプレイヤーが再び依存症になるリスクを最小限に抑えるため、専門家によるカウンセリングと治療を開発しています。また、FMAは大学と連携し、ギャンブルとギャンブル依存症予防の研究を進めています。

責任あるゲーミング・ガイドラインを遵守するため、カジノ運営者は、程度の差こそあれ、プレイヤーの「切り離し」が可能であると保証しなければなりません。ギャンブルによる問題が発生したり、問題が酷くなる危険性を制限、軽減、回避するのが目的です。

これには、プレイヤーが短期間カジノアカウントにアクセスできない「クーリングオフ」期間、プレイヤーが一度に少なくとも1ヶ月間自分を除外することができる一時的な自己除外、最終手段として無期限に自己除外することが含まれます。

また、プレイヤーは、入金または賭ける金額を一定期間制限したり、選んだ決済方法の利用を不可能にすることができる必要があります。

オンラインカジノ運営者がこれらのガイドラインを遵守するためには、ウェブサイトに責任あるギャンブルのセクションを設け、必要に応じて上記の制限を実施することができるようにする必要があります。

マルタゲーミング委員会

マルタゲーミング委員会(MGA)もまた、ギャンブルに関連した被害からプレイヤーを保護するために、積極的な姿勢で臨んでいます。責任あるギャンブルプログラムの一環として、広告に関する厳格で強固な規制が適用されるよう努めています。オンラインカジノ事業者を含む、すべての広告は、不当と思われるプロモーションを提供したり、誤解を招くような用語を用いたり、プレイヤーの成功事例を掲載したりしてはいけないこととなっています。

どのような形であれ、ギャンブルを奨励したり、プレイを続けるようにプレイヤーに働きかけてはいけないともなっています。これは、プレーヤーがギャンブル依存になっている可能性があると運営者が判断した場合、特に重要です。

ボーナスに関連する規約は、明確かつ透明性を保持し、随時詳細条件をクリックして確認できること。また、曖昧な表現を使用せず、明確で理解が可能である必要があります。

2021年、MGAは「疑わしい賭けの報告要件」を導入しました。これにより、運営者は疑わしい賭け、異常なギャンブル習慣を報告する、または異常または極端な賭け行為があるとみられるアカウントに注意するよう義務付けられました。また、運営者は、そのようなアカウントをさらに調査し、活動を厳密に監視する義務を負うようになりました。

MGAライセンスを保持する運営者は、サイト内に責任あるギャンブルのセクションを設け、ギャンブル習慣が健全か否かを判断する方法ならびに、ギャンブル依存症かどうかを判断するための情報を提供しなくてはならないとされています。また、プレーヤーがアドバイスや助けを求めることができるようにするため、他のページや支援団体へのリンクがあるべきとされています。

yoshi
同志社大学を卒業後、単身マルタへ渡航。ライブカジノの大手プロバイダーEvolution Gamingでディーラーを経験し、カジノゲームや業界の一部裏側を知る。その後、エストニアを拠点にするカジノオペレーターにてアフリエイトマネージャーを担当し、アフィリエイトの世界に触れ、カジライフの運営担当へと就任。 まだまだ未熟な日本人向けオンラインカジノ業界の発展、正しい遊び方を発信している。