マーチンゲール法とは?
マーチンゲール法とはカジノで使える戦略(賭け方)で、最もシンプルな戦略の1つです。その概要は、負けたら最後に賭けた額の倍を次の手で賭けるというもの。初心者の人や計算が苦手な人でもすぐに活用できる賭け方です。
このマーチンゲールは理論上では絶対に勝てる戦略になっていますが、そのためには色々と注意しておかなければいけない点もあるため、下で説明していきます。
またこの賭け方は、一発大きく当てて大勝利、というよりはコツコツと勝利金を貯めていく戦法なので、我慢強くゲームを続けられる人に向いている賭け方でもあります。
それでは、マーチンゲール法の詳細を見ていきましょう!
マーチンゲール法の使い方
マーチンゲーム法の大前提として、50%の確率で勝ち負けが決まり、勝った時に賭け額の2倍が返ってくるゲームに使えます。この前提を理解したうえで、まず最初に賭ける額を設定します。
テーブルで賭けることができる最少額がオススメですが、分かり易く$1からスタートしたとして、初めに勝てば$1の勝利、負ければ次の手で$2を賭け、勝てば終了、再度負ければ次は$4を賭けるという流れになります。これを単純に繰り返していき、どこかで勝った時点でまた最初の賭け額に戻るということになります。
この賭け方が理論上では負けないと言われている理由は、この倍賭けにあり、勝った時にそれまでの負け分を一気に取り返すことができるところにあります。しかし同時にどれだけ勝っても、1ターンの勝ち分は最初の賭け分のみ。ということでコツコツ勝っていく人に向いていると言われているわけでもあります。
マーチンゲール法の計算表
上の説明では少し分かりにくい方にこちらで計算表を載せておきますので、是非参考にしてみてください!
賭けた回数 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
賭け額 | $1 | $2 | $4 | $8 | $16 | $32 |
負けた時の負け総額 | $1 | $3 | $7 | $15 | $31 | $63 |
勝った時に貰える額 | $2 | $4 | $8 | $16 | $32 | $64 |
勝った時の勝ち総額 | $1 | $1 | $1 | $1 | $1 | $1 |
この表からも分かるように、どれだけ負け額が増えていっても、どこかで勝てば必ず最初の賭け額である$1が勝ち総額として返ってきます。
もっと分かり易いように別の額でも試してみましょう。
賭けた回数 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
賭け額 | $5 | $10 | $20 | $40 | $80 | $160 |
負けた時の負け総額 | $5 | $15 | $35 | $75 | $155 | $315 |
勝った時に貰える額 | $10 | $20 | $40 | $80 | $160 | $320 |
勝った時の勝ち総額 | $5 | $5 | $5 | $5 | $5 | $5 |
ここではテーブルの最小賭け額が$5であったとして、最小賭け額も$5に設定します。$1の時に比べて賭け額や、負けた時の負け総額の膨らみ方は大きいですが、勝った時には必ず$5が勝ち総額として返ってくるようになっています。
これがこれから見ていくマーチンゲール法のメリット・デメリットと大きく関わってきます。
マーチンゲール法のメリット
まずはマーチンゲール法のメリットから見ていきましょう!
シンプルで簡単
これは初めにもお伝えした通り、とても簡単で複雑な計算が一切いらないため、初心者の人や計算が苦手な人でもすぐに試すことができるという点です。
とりあえず初めの最小賭け金だけ決めてしまえば、後は勝つまで倍賭けをしていく。勝てばまた初めの額からと、頭の中で全て済ましてしまうことができるのは便利ですよね。
1回の勝ちで全て取り返せる
カジノは勝ったり負けたりするもの。勝ち続けている時はいいですが、時には何連敗もすることがあります。しかしマーチンゲール法ではどこかで、1回でも勝ってしまえばそれまでの負けを一気に取り返し、初めの最小賭け金分の勝利を得ることが出来るので、何連敗していようと1度勝てばいいという気楽さはあります。
資金が多ければ多いほど、負けない
マーチンゲール法では何連敗していようと、1回でも勝つことが出来れば負けを全て清算することができます。そのためには何連敗していようと倍賭けし続けることが必要で、資金が多ければ多いほど倍賭けの限度も上がっていきます。
上の表で確認した通り、もしも初めの設定額が$5だったときに、6回負けた時には$315負けていることになりますよね。これを取り返すには次の賭けで$320賭ける必要があるため、少なくとも$635の資金を持っている必要があることになります。
マーチンゲール法は50%の賭けで使える戦略なので、10回や20回も連続で負け続けることは確率的には低いですが、現実に無いかといえば起こりうるので、10回でも20回でも負けることができる資金があれば、どこかで資金が尽きてしまうまで負け続ける確率はより低くなっていきます。
マーチンゲール法のデメリット
多くの資金が必要
これはメリットとデメリットが表裏一体の関係にあることを意味します。つまり資金が多ければ良いが、資金が少なければこの法則に従った倍賭けができなくなり、パンクしてしまうということです。
またカジノは娯楽の1つに過ぎないため、できるだけ少ない資金で大きく勝つことが理想になってきます。なかなかカジノで大金を用意できる人も中々いませんよね。
リスクとメリットがあまり釣り合わない
マーチンゲール法は上の計算表で説明した通り、最初が$5の賭けだったのに、たった6回や7回の負けですでに$160や$320と、大きく賭けなければならない場面になることがあります。その割にはどれだけ大きく賭けても勝った時にはトータルで$5の勝ち。
つまり、心理的、そして資金的にも厳しい選択をする必要があり、資金が尽きるほど大負けする可能性があるにも関わらず、大きく儲けるためには長く、コツコツと同じ賭け方を続ける必要があるということです。
こういった賭け方ができる性格の人で資金もあるという人には良いかもしれませんが、なかなかそういった選択ができる人も多くはありませんよね。
賭け額の上限に達する場合がある
上で大負けする可能性があると指摘しましたが、別の理由で負けを取り返せなくなる可能性があります。それは多くのゲームテーブルに設けられている賭け金の上限です。
例えば上の計算表で$5の場合を参考にしたとします。もしもテーブルの上限賭け金が$1000だった時には8連敗した後の9回目の賭け金である$1280を賭けることができず、それまでの負け総額を一気に取り返すことができなくなります。
カジノでは良くも悪くも、信じられない可能性のことが起こるもの。テーブルの賭け金上限と最低賭け金を考慮に入れて、かつ何回までなら負けることができるのかということも視野に入れておかなければなりません。
マーチンゲール法に向いているゲーム
これまでマーチンゲール法についてご紹介してきましたが、ここで実際にカジノではどのようなゲームで使うことができるのか見ていきます。
メリットそしてデメリットを考慮した上で、マーチンゲール法が向いているゲームは以下のポイントをクリアしているゲームになります。
- 最低賭け金が低く、最高賭け金が高いテーブル
- 50%の勝負ができるゲーム
- 2倍の配当を貰えるテーブル/ゲーム
この点から、具体的にどのゲームが向いているかを挙げると、ルーレット、バカラ、ブラックジャックになります。しかしそれぞれには注意点あるので、それぞれ見ていきましょう。
ルーレット
まずはルーレットです。ルーレットでは2倍の配当を貰えることができる賭け方がいくつかあります。赤か黒、偶数か奇数、ハイナンバーかローナンバー。しかし多くのルーレットには0というトラップがあるため、正確にはどの賭け方も50%にはなりません。といってもどのカジノゲームもピッタリ50%というのは存在しないんですが。
バカラ
バカラではバンカーかプレイヤーに賭けることが基本となるため、これも2倍の配当が貰えるゲームとなります。しかし、ゲームの性質上、バンカーが少し勝ちやすくなっているため多くのテーブルではハウスエッジといって、バンカーで勝った時には手数料のようなものが勝利金から取られることがあります。その代わりと言ってはなんですが、バカラのもう1つの可能性であるタイ(引き分け)が出た場合、タイに賭けていない場合は賭け金がそのまま返ってくるため、バカラでは事実上、プレイヤーかバンカーの50%に近いゲームをすることができます。
ブラックジャック
ブラックジャックはプレイヤー対ディーラーの勝負となるため基本的には勝った際には2倍の配当がもえらえますよね。そのためこのゲームでもマーチンゲール法は使えます。しかし注意しなければいけないポイントがいくつかあります。
まずはベットオプションが多いことです。ブラックジャックではスプリット、ダブルダウン、サレンダーなどの多くのサイドオプションのようなものがあります。とても惹かれる場面もありますが、例えば大きく負けている場面でスプリットできる状況だと、とても判断が付きづらくまた想定以上に負けてしまうこともあります。
もう1つのポイントとして、ブラックジャックではこれまででたカードの内容でプレイヤーが有利かディーラーが有利かと、状況によって50%ではない場面が多く出てきます。カードカウンティングに詳しい方なら特に理解していただけると思いますが、ブラックジャックはルーレットやバカラと違ってプレイヤーの判断が大きく勝敗を分けるゲームです。そのため初心者の方がブラックジャックでマーチンゲール法を使うと、何連敗をし続けてしまうことも容易に考えられます。
マーチンゲール法の上手な使い方
これまでマーチンゲール法の基本、使用できるゲーム、そしてメリット・デメリットを見てきましたが、ここまでだと実際に便利なのか分からないといった方もいるかと思います。
そんな方のために、ここでは実際にマーチンゲール法を使うならこうした方が良いという実践的な使い方をお教えします!
空回しをしながら様子を見る
空回しとはつまりルーレットやバカラで自身は賭けずに結果だけをみるということです。
例えばルーレットでマーチンゲール法を使う場合、黒に賭け続けるとしましょう。3回連続で負けてしまった場合、次のディーラーのスピンで続けて賭けるのではなく、1度赤がどれだけ続くのか様子を見てみます。その後、2回連続で赤が出てきた場合、6回連続で赤が出るよりは、6回目は黒が出る方が確率が高いと考えられます。
このように上手なタイミングで空回しを利用することで無駄な負けの機会を使うことなく、効率よくコツコツと勝利金を貯めていくことができます。
しかし、注意点としてテーブルによっては空回しを禁止しているところがあったり、プレイヤーが誰もいない場合はゲームが進まない場合もあります。そういった点に注意しながら、空回しを使っていきましょう。
パーレー法(逆マーチンゲール法)と組み合わせる
パーレー法は別記事で解説している、別名逆マーチンゲール法と呼ばれる戦略(賭け方)です。概要はパーレー法の記事を読んでいただくとして、簡単にこのパーレー法を紹介すると、マーチンゲール法とは全く逆で、勝ったら次の賭けを倍にするといったものになります。
このパーレー法(逆マーチンゲール法)は、効果もマーチンゲール法と逆で、大きく稼げる可能性がある代わりに、負けた時点で全ての勝ち分を失う可能性があるというものになります。ですので、お互いのメリットとデメリットを補完し合える関係にあるというわけです。
具体的にどう組み合わせるかという手順を下に説明します。
- 最低ベット額を設定する($5とします)
- パーレー法の連勝限度を決めておく(3回とします)
- 3連勝するまえに負けてしまった場合は、最初に設定した$5をマーチンゲール法の最低ベット額として、この$5を取り返す
非常にシンプルですね。パーレー法は先にもお伝えしたように、大きく勝つことができる可能性のある賭け方です。なのでマーチンゲール法で必要な資金をまずはパーレー法で稼ぐようにするといった形になっています。
マーチンゲール法でのアドバイス
さて最後に、マーチンゲール法を試そうとしている方へのアドバイスになります。
これは1つマーチンゲール法に限らず、他の賭け方を試す際にも覚えておいて欲しいことなので、よく心に留めておいてください。
損切りのタイミングを決めておく
マーチンゲール法は最大のデメリットとして、大負けする可能性のある賭け方です。そこでその対処法があります。ずばり損切のタイミングを決めておくということです。これは人によって設定の仕方が変わります。額での設定なのか、負け回数での設定なのか。
この損切りのタイミングについては、自身の資金をよく見てから、カジノで使う前にしっかりと計算をしてから決めておくようにしましょう。カジノでは負けはつきもの、決して必要以上のお金を失わない様に計画しましょう。
感情的にならずプラン通りに賭ける
これはカジノでは非常に大事で、勝っている時にも、負けている時にも覚えておいて欲しい心得になります。
どちらの場合でもついついプランより大きく賭けようとしてしまうもの。連勝しているときは次も勝てると思い、マーチンゲール法の最低金額を、テーブルの最低金額より大幅に上回る額を賭けてしまい、すぐに資金が尽きてしまったり、負けている時には次こそ勝てると思い、倍以上の賭けをしてしまったり。
カジノで感情的になることは自滅の始まりだということをしっかりを覚えていていただき、最初に立てた賭け方、損切のタイミングをしっかりと守るようにしましょう。ものよりカジノはただのゲームです。お金を使って楽しむぐらいの気持ちの方が、後腐れもなく良い時間を過ごせますよ。