日本を代表するボードゲームといえば、将棋が多くの人にとって思い浮かぶかと思いますが、世界には将棋ととても良く似たゲームでチェスというものもありますよね。
どちらかというと将棋は日本のゲームで、チェスは世界中どこでも遊ばれているというイメージですが、どちらの方が難しくて、レベルが高いのか、という疑問を抱いたことはありませんでしょうか?今回はそんな我らが誇る将棋とチェスのどちらが難しいゲームなのかということをそれぞれのゲームの違いから追及していきたいと思います。
結論から
さて初めに大風呂敷を広げておきながら、元も子もないことを言ってしまうようですが、結論は「どちらの方が難しいということはない」が最も適切だと考えられます。
ゲームが難しい、もしくはどちらの方がレベルが高いゲームかという基準は人によっても変わりますし、比べる時に取り入れる要素によっても変わってくるものです。そのため、一概にどちらの方が難しいとは言えないためです。ですが、それでもやはりそれぞれのゲームの違いは分かっておきたいところですよね。その上で、自分にとって難しいゲーム(もしくは、得意なゲーム)というように把握しておくことができるかもしれません。
ルールの違い
まずはルールの違いから見ていきましょう。よく似たゲームの中にもそれぞれ違ったルールがあり、そのために戦略の組み立て方が大きく変わってくるのも将棋やチェスの醍醐味の1つです。
将棋 | チェス |
---|---|
相手の駒を使える | 相手の駒が使えない |
駒の種類:8 | 駒の種類:6 |
駒の数:20 | 駒の数:16 |
将棋盤のマスの数:9×9 | チェス盤のマスの数:8×8 |
成り駒:王将・玉将以外は可能 | プロモーション(将棋の成り駒):ポーンのみ |
その他にも細かなルールの違いはありますが、これらがメインとなる違いでしょうか。
一見すると将棋の方が駒の数が多く、マスも広く、また歩以外も成ることできるためより多くの要素が入り、複雑なように見えます。そういった意味でルールの複雑さでは将棋の方が上かもしれません。
その他の要素
ゲームの難しさはそのゲームの複雑さのみで測れるものではありません。というのは特に将棋やチェスは相手があるからです。シンプルなゲームであればあるほど相手の数は多くなり、その分ゲームの研究や対策の数というものは増えていくものです。
実際、冒頭にあげた通り、将棋は日本のゲームですが、チェスは世界中で遊ばれています。
プレイ人口は将棋が500万人であるのに対し、チェスの世界でのプレイ人口は6億人以上となっています。この時点でチェスがどれだけ人気で、その分競争力も高まっているのか想像することができます。
またその他にも、それぞれのゲームの平均終了手数というものもあり、将棋では115手であるのに対し、チェスでは80手程というデータがあります。チェスの方が早く決着が着く傾向にあるということですね。しかしながら、同時にチェスはプロの世界では引き分けがよく起こるゲーム、として知られています。一方で将棋で引き分けというのは滅多に見られませんよね。そういった面ではチェスには勝つ方法、だけでなく引き分けに持ち込む方法と戦い方に多様性がでてくるゲームであるともいえます。どちらが上ということはなく、それぞれの違いが面白いというように捉えられます。
まとめ
将棋とチェスの違いを理解していただけましたでしょうか?実は将棋とチェスは同じルーツがあると考えられています。(詳しくはそれぞれ、将棋の歴史、チェスの歴史のページをご参照ください!)そういったことから大部分はほぼ同じゲームですが、文化や発展の仕方の違いから、細かなルールの差が出来てきました。ですが、やはり元は同じということで将棋が上手い人はチェスのある程度強いというように考えられます。実際に将棋のレジェンドである羽生善治九段が日本のチェスのトッププレイヤーであることは有名です。
どちらのゲームにもそれぞれの華があり、また多くの人と遊ぶことができるゲームです。また知的スポーツとしての側面もあるため、頭のトレーニングには最適です。近年ではオンラインで手軽に遊ぶことも出来るので、是非興味を持っていただけたら、実際にアプリで試してみてください!